image team:現場のあれこれ 〜グラビア撮影〜 2004/05

■グラビアの動画撮影?

この頃グラビアDVD撮影の発注が立て続いているのでレポートしたいと思います。 グラビアを動画でと言われても、意味のある動画にするには構成が大変難しいです。 もっとも、買うユーザーは女の子が見たい訳で、構成などどうでも良い事ですが、 制作サイドとしてはやはり考えないと納得できないものなのです。 7〜12点の衣装で40分程度のイメージ映像に10分程度のオフショットというのが 一般的で、オフショットというのはメイキング映像のようなものです。 オフショットはマネージャーやディレクターまたは女の子自身に小型カメラを持たせてしまい、 面白い所を適度つなぐような感じが多いです。この素人っぽさもユーザーには魅力なのです。 問題はイメージ映像です。限られた時間と場所で10前後のシチュエーションを考えないと いけないのですが、これが大変。カメラワークも同じになりがちですから、ここが制作の見せ場です。 私のよく行うパターンとしてはビーチで歩く、岩場でポージングをしてカメラ側が動く、 民家で浴衣で色っぽくなどでしょうか。カメラが動くか被写体が動くか、 スローをかけるか、実尺でいくか、三脚を使うか使わないか兼用か等々、、 その場である程度制約をつけて撮影をして全体的なメリハリをつけています。

撮影はスチールと交互に行われる事が多く、1日で3から4点の衣装を撮影するのが だいたいのパターンだと思います。もちろんジャケット用として撮影するのですが、 その他同時にパブ撮影(雑誌向け撮影)や、時にはデジタル写真集撮影も同時に 行うケースもあり、この場合はスチールだけの衣装というものもあります。


国内では沖縄や奄美諸島が定番です。

トワイライトタイムであわあわプールの撮影


タレント自分撮影です。

海は相当焼けるので、僕は強力な日焼け止め+長袖です。

■現場は和気藹々?

大抵が数日間かけて南の島ロケになるので、現場は和気藹々としている事が多いです。 制作費が削られても伝統的?に食費はけちらないので、 その土地のおいしい郷土料理が随分と堪能できます。 現地のロケーションコーディネーターが付く場合も多く、食事を楽しみにするスタッフも多いです。 メイクさんやスタイリストさんも話を盛り上げる人が多いですし、プロデューサーさんも 当然グラビア業界に慣れている方なので、楽しい現場です。 DVD制作スタッフは大抵カメラマンとディレクターの2名というケースが多く、 VX2000やDVX100Aなど小型カメラで撮影するケースもあります。 2名だとレフ版などまで手がまわりませんが、他のスタッフさんが随分と手伝ってくれます。 大型レフ版やトレーシングペーパーなどをスチールさんに借りたりもしますし、逆にお手伝いをする事も あります。グラビア撮影ではよくある話なのですが、わりとめずらしい現場かも知れません。

■グラビア撮影での強敵

グラビア撮影で一番困るのが天候です。大抵スケジュールがタイトなので天気が悪いと どうしようもありません。室内で撮影できる場所を急遽探したり、多少の曇りや雨ならば それを生かしたシチュエーションを作ったりもします。 一例では曇りならばWBを上げて赤っぽくして光を作ると、独特の世界が作れたりします。 かといって、晴天も晴天で強敵です。グラビアといえば南の島!太陽が強烈です。 私は強力な日焼け止めに薄い長袖を着ていますが、それでも焼けます・・・。 当然モデルさんも焼けてしまいますし、想像以上に体力を奪うので必要以上に撮らないのは 鉄則です。そして、グラビアといえば海岸!機材にとっては砂と塩害も心配です。 後ろのコネクタ類はもちろん、テープ部分にもパーマセルで養生するのがベターです。 さらに撮影後の最大の強敵として、予定していた飛行機が飛ばない、等という事もしばしばあります。


パーマセル(仮止めテープ)で保護されたカメラ

浅瀬までボードで追いかけ中。撮影はデジカムです。

せっかくなのできれいな写真を掲載したいのですが、タレントの権利等の絡みもあるので雰囲気で・・・。クリックしても大きくなりません・・・。。

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